並田GIRLSのひとりごと WEBLOG
No Anchor, No Refractory…でもAPI936は甘くなかった話

結論から言います。
「軽い気持ちで受ける試験ではない」
私は耐火物アンカーメーカーの人間です。
耐火物そのものではないですが、「No Anchor, No Refractory」の世界にいます。
だから、どこかで思っていました。
「もしかしたら、いけるかも…」
この“もしかしたら”が間違いでした。
――――――――――
■API936とは何か
API936は、石油・石化プラントなどで使われる耐火物について、
「設計・施工・検査を適切に行うための国際的な規格」です。
もう少し具体的に言うと、
・耐火物の施工方法(打設・乾燥・養生など)
・品質管理や検査の考え方
・施工時の注意事項や要求事項
といった内容が体系的に整理されています。
そしてこの試験は、
それらを理解しているかを問う資格試験です。
ここで重要なのは、
「知っているか」ではなく
「理解して使えるか」が問われる点です。
これは一般論ですが、
現場経験があっても規格として整理された知識がないと、
普通に苦戦します。
――――――――――
■まず全部英語
API936は個人で受験する場合、申込みから試験まで基本すべて英語です。
申込みで少し苦戦している時点で、
本来は気づくべきでした。
「試験も英語だから苦戦するだろう」ということに。
というか気づいていたのに、気づいていないふりを自分でしていたのかも…
――――――――――
■オンライン試験の現実
今回の試験はプロクタリング型でした。
・カメラ、マイクで常時監視
・画面操作も記録
・環境チェックあり
つまり「自宅で楽に受けられる試験」ではありません。
ここで想定外の出来事が起きます。
――――――――――
■まさかの受験環境NG
自宅で受験しようとしたところ、
「周囲の物を片付けてください」
と指摘。
1回目、片付ける
→ NG
2回目、さらに片付ける
→ それでもNG
3回目、比較的モノがない部屋へ移動する
→ またもやNG
これら、カメラで映して判断されます。
もちろん監督員は外国人で英語でのコミュニケーションが必要です。
最終的に、
「この環境では受験できません」
と判断され、
急遽近所のレンタルルームを借りて移動。
試験前に小さな引っ越しをするとは思っていませんでした。
――――――――――
■プロクタリングの本質
ここで分かったことがあります。
この仕組みは
「不正を完全に防ぐ」ものではありません。
「不正すると割に合わない状態を作る」
これが本質です。
だから環境も行動も、かなり厳しく見られます。
部屋の天井・壁・床を360度映してください!
テレビのコンセントは抜いてください!
スマホは部屋の外へ出してください!
デスクや椅子の裏側を見せてください。
パンツのポケットの中を見せてください!
耳の裏も見せてください!
これらカメラで映しながらリモートで確認されます。
それと、テストアプリが起動すると他のアプリは起動できません。
――――――――――
■そして試験
どうにか試験前の環境チェックをクリアし、試験のステップへ辿り着きました。
普通に難しいです。
・英語理解
・規格の構造理解
・現場感覚とのズレ
この3つが同時に求められます。
アンカー側の知識だけでは足りませんでした。
途中で何度も思いました。
「これは、軽い気持ちで来る場所ではない」
「早く85問が終わらないかな…、適当に答えよう…」
途中で監督員から、カメラを下に向けてください!と
不正の疑いを受けたり・・・。
――――――――――
■結果
失敗です。
準備はすごく大変でしたが、
テストが終わり僅か5分後には不合格のメールが届きました(泣)
ただし納得しています。
「業界にいる」と「規格を理解している」は別物でした。
――――――――――
■これから
当然、再チャレンジします。
次は「もしかしたら、いけるかも」ではなく、
準備して臨みます。
――――――――――
No Anchor, No Refractory。
ただし、
No Preparation, No Certification。