並田GIRLSのひとりごと WEBLOG

No Anchor, No Refractory…でもAPI936は甘くなかった話

2026.05.07

結論から言います。

「軽い気持ちで受ける試験ではない」

私は耐火物アンカーメーカーの人間です。
耐火物そのものではないですが、「No Anchor, No Refractory」の世界にいます。

だから、どこかで思っていました。

「もしかしたら、いけるかも…」

この“もしかしたら”が間違いでした。

――――――――――

■API936とは何か

API936は、石油・石化プラントなどで使われる耐火物について、
「設計・施工・検査を適切に行うための国際的な規格」です。

もう少し具体的に言うと、

・耐火物の施工方法(打設・乾燥・養生など)
・品質管理や検査の考え方
・施工時の注意事項や要求事項

といった内容が体系的に整理されています。

そしてこの試験は、
それらを理解しているかを問う資格試験です。

ここで重要なのは、

「知っているか」ではなく
「理解して使えるか」が問われる点です。

これは一般論ですが、
現場経験があっても規格として整理された知識がないと、
普通に苦戦します。

――――――――――

■まず全部英語

API936は個人で受験する場合、申込みから試験まで基本すべて英語です。

申込みで少し苦戦している時点で、
本来は気づくべきでした。

「試験も英語だから苦戦するだろう」ということに。

というか気づいていたのに、気づいていないふりを自分でしていたのかも…

――――――――――

■オンライン試験の現実

今回の試験はプロクタリング型でした。

・カメラ、マイクで常時監視
・画面操作も記録
・環境チェックあり

つまり「自宅で楽に受けられる試験」ではありません。

ここで想定外の出来事が起きます。

――――――――――

■まさかの受験環境NG

自宅で受験しようとしたところ、

「周囲の物を片付けてください」

と指摘。

1回目、片付ける
→ NG

2回目、さらに片付ける
→ それでもNG

3回目、比較的モノがない部屋へ移動する
→ またもやNG

これら、カメラで映して判断されます。
もちろん監督員は外国人で英語でのコミュニケーションが必要です。

最終的に、

「この環境では受験できません」

と判断され、

急遽近所のレンタルルームを借りて移動。

試験前に小さな引っ越しをするとは思っていませんでした。

――――――――――

■プロクタリングの本質

ここで分かったことがあります。

この仕組みは
「不正を完全に防ぐ」ものではありません。

「不正すると割に合わない状態を作る」

これが本質です。

だから環境も行動も、かなり厳しく見られます。

部屋の天井・壁・床を360度映してください!
テレビのコンセントは抜いてください!
スマホは部屋の外へ出してください!
デスクや椅子の裏側を見せてください。
パンツのポケットの中を見せてください!
耳の裏も見せてください!
これらカメラで映しながらリモートで”英語”で確認されます。

それと、テストアプリが起動すると他のアプリは起動できません。

――――――――――

■そして試験

どうにか試験前の環境チェックをクリアし、試験のステップへ辿り着きました。

普通に難しいです。

・英語理解
・規格の構造理解
・現場感覚とのズレ

この3つが同時に求められます。

アンカー側の知識だけでは足りませんでした。

途中で何度も思いました。

「これは、軽い気持ちで来る場所ではない」
「早く85問が終わらないかな…、適当に答えよう…」

途中で監督員から、カメラを下に向けてください!と
不正の疑いを受けたり・・・。

――――――――――

■結果

失敗です。

準備はすごく大変でしたが、
テストが終わり僅か5分後には不合格のメールが届きました(泣)

ただし納得しています。

「業界にいる」と「規格を理解している」は別物でした。

――――――――――

■これから

当然、再チャレンジします。

次は「もしかしたら、いけるかも」ではなく、
準備して臨みます。

――――――――――

No Anchor, No Refractory。

ただし、

No Preparation, No Certification。